公募研究「昭和期日本における幻灯(スライド)の復興と再発展」主催「夏の夜の幻灯会2013」開催のお知らせ

公募研究「昭和期日本における幻灯(スライド)の復興と再発展―「教育」と「運動」のメディアとしての製作・流通・運用に関する実証的研究を中心に―」(研究代表者:鷲谷花)が主催する「夏の夜の幻灯会2013」が818日に開催されます。入場無料・予約不要ですので、ぜひご来場ください。

夏の夜の幻灯会2013

◆日時:2013818()18:2020:30 18:00開場)

◆会場:エル・おおさか南館734号室 
http://www.l-osaka.or.jp/pages/access.html
入場無料【定員60名】

◆概要

 サンフランシスコ講和条約発効により占領が終結した1952年以降、再び高揚する労働運動をはじめ社会運動の場において、幻灯(スライド)は社会問題への認識を共有し、その解決を志向する「運動」のメディアとしても独自の存在感を発揮しました。今回は、戦後の社会運動に関連して製作・頒布された4本の幻灯を上映します。

 まず、神戸映画資料館に複数所蔵されている、社会主義諸国の国情、文化、科学についての知識を伝達・啓蒙する目的で製作されたと思しき幻灯の中から、今回は1955年の北朝鮮訪問記録『北鮮を訪れて』、と、パヴロフの条件反射を応用したソヴェト式精神予防性無痛分娩についての教材『痛くないお産』を上映します。いずれも、学校や官公庁などの制度的な教育の場で伝達される公認された「知」とは異なる、より非主流的もしくはローカルな「知」の伝達を試みた興味深いフィルムといえるでしょう。

 1950年代、幻灯は、誰にでも作り、上映できる映像メディアとして、さまざまな社会運動グループによって自主製作されていました。今回上映する『にこよん』は、失業対策事業で働く自由労働者、いわゆる「ニコヨン」の当事者たちが自らシナリオを書き、演技し、撮影して製作されたセミドキュメンタリー作品。『自転車にのってったお父ちゃん』は、東大川崎セツルメントこども会に参加していた子どもたちの作文と絵を基に、後に絵本作家となる加古里子が幻灯として構成した作品です。いずれも、最も貧しい労働者たち、子どもたちであっても、創造性を発揮しうるメディアとしての幻灯のポテンシャルを示す作品です。『自転車にのってったお父ちゃん』は、熊本学園大学・水俣学研究センター所蔵のオリジナルフィルムから、(株)IMAGICA ウェストの協力により作成したニュープリントでの上映を行います。

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上映作品

『北鮮を訪ねて』(1956?)

編集:北鮮訪問日本労働代表団
協力:総評・全金・東京地評・日朝協会
製作:日本幻灯株式会社 神戸映画資料館所蔵

『痛くないお産―ソヴェトの無痛分娩 第一部 無痛分娩の知識』(1955年?)

監修:日本赤十字社産院・菅井正朝・謝国権
写真:佐藤省三
漫画:早瀬二郎
協力:蒼樹社
製作:プロダクション星映社
神戸映画資料館所蔵

『にこよん』(1955年?)

製作:全日自労・飯田橋自由労働組合
脚本・演出・編集:桝谷新太郎
神戸映画資料館所蔵

『自転車にのってったお父ちゃん』(19565月)

製作:東大セツルメント川崎こども会
作画・構成:加古里子
配給:日本幻灯文化社

熊本学園大学水俣学研究センター所蔵オリジナルプリントから作成したニュープリントを上映(協力:IMAGICA WEST

※上映作品のタイトル及び台本中には、今日では差別用語とみなされる語が含まれている場合がありますが、歴史的な資料であることを考慮して、今回は初出時の記述をそのまま用います。

共催:

早稲田大学演劇博物館・演劇映像学連携研究拠点 平成25年度公募研究「昭和期日本における幻灯(スライド)の復興と再発展―「教育」と「運動」のメディアとしての製作・流通・運用に関する実証的研究を中心に」(研究代表者:鷲谷花) http://kyodo.enpaku.waseda.ac.jp/

エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)

協力:神戸映画資料館 熊本学園大学水俣学研究センター

?※この事業は公益財団法人三菱財団の助成によって行われます

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お問い合わせ

エル・ライブラリー(電話: 06-6947-7722 /メール: lib@shaunkyo.jp

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